整理整頓にはメリットがたくさんあります。そしてコツもあります。
そんなことは重々承知している、わかっている!?
もちろん私たち大人にとって整理整頓は当たり前だし、とても大切なこと。
でも子供にとっては整理整頓を習慣づけると、ただ部屋が綺麗になるだけではなく重要な能力を自然に身につけることが出来るのです。
整理整頓が大切なのは知っています。でも子供にとって重要な能力を身につけられるって?
大人によっては当たり前のように既に身についている方も多い能力ですが、出来ていない大人も大勢います。
じゃあ僕もその能力が付いてるか、再認識するとともに子供に伝えられるように再勉強してみよう。
その能力は社会人としても大切な能力です。今回は整理整頓とともにその重要な能力も再確認してみましょう。
整理整頓が出来る子供はなんだか勉強ができるような気がしますよね。
実際勉強が出来たり要領のいい子も多いというデータも出ています。
まれに天才肌で整理整頓ができない子もいますが多くは整理整頓ができた方が良いという傾向があります。
それは整理整頓はパズルを組み立てていくような感覚で、頭を使って考えながら行っていかないと順序よく効率良くはかどらないからです。
これは子供に限らずに大人にとっても必要なこと。
でもメリットを理解すれば誰でも整理整頓のコツをつかむことが出来ます。
要領悪くダラダラしている大人も多く見かけますよね?
子供の頃から頭を使って整理整頓する事によって、重要な能力を身に付けられるようにしていきましよう。
1 決断力
整理整頓を行うのにまず「決める力」が必要になります。
何を決めるの?って思うかもしれませんが、整理整頓を行うにあたって色々と決めなければならないことがあります。
まず「片付けるぞ」と決める。
実はこの最初の一歩が大切でとても大変なこと。歩くのでも走るのでもこのスタートの一歩が1番エネルギーを使います。
しかも整理整頓という苦手な分野での最初の一歩はなかなか足が重たいもの、大人でもなかなかこの一歩が踏み出せない人も多いと思います。
いるものといらないものをを決める。
ただ部屋にあるものを闇雲に片付けをしてもらちが明きません。
必要な物と必要でない物を分別する作業から初めていきます。
とは言え子供にとって部屋にある物は全て大切な宝物。いきなり断捨離をして処分しろといっても話は前に進みません。
まずは今すぐ必要な物とそうでない物に分けていきます。
今すぐ必要でない物は一旦箱か何かにしまってしまってもいいでしょう。今すぐに処分しなくても次回、そのまた次回に少しずつ必要でない物を選んでいき、いらない物を選別していくのも1つの手です。いきなり多くを捨ててしまうと「整理整頓=捨てる」というイメージがついてしまい整理整頓が嫌なものになってしまいます。
子供のペースを大切にして徐々に物を減らしていきましよう。
どこにしまうかを決める
必要と決めた物を何処にしまうかを決めましょう。
目的に応じて各分野ごとに仕分けをしていきます。
大人ではもちろん当たり前のことですが子供にとっては「しまう=見えなくする」という感覚があるので各分野ごとにしまうスペース(部屋)を提供してあげてそこにしまっていくように提案してあげましょう。
その時になぜそこ(その部屋)にしまうのかという理由を説明してあげると、次から自分でしまう時に部屋を間違えないでしまいやすくなります。
学校で使うもの、遊びで使うもの、衣類等使いやすいように部屋割りをしてあげましょう(実はこれは大人でも難しいので一緒に意見を出しながらやってもいいかもしれません)
2 整理整頓をして使いやすく片付けやすい部屋にしていく力
整理整頓されている部屋が必ずしも使いやすい部屋、片付けやすい部屋であるとは限りません。
また使いやすい部屋、片付けやすい部屋が皆同じであるとも限りません。かといって全てが手に届くようなそこらへんに物が散らかっていては話になりません。
ではどのような部屋が使いやすい、片付けやすい部屋なのでしょうか?
何が何処にあるかがわかる部屋
たとえ見た目が綺麗に片付けてあっても何が何処にあるか分からなければ、何か物を出すたびにすぐ部屋が散らかってしまします。
その度に部屋をまた片付けなくてはいけないという余計な作業が加わってしまいます。それでは使いやすい部屋とは言いません。
目的に応じて使う仲間ごとにおいて置く場所を決めておきましょう。
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こんな感じで分けておけば探し物が大体どこら辺にあるか分かるようになります。
そして更に細かく部屋分けをしていきます。
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あくまで例えですが各部屋に「何の部屋」という名前をつけておくと探しやすくしまいやすくなります。
このような感じでおもちゃや衣類も部屋に名前をつけて部屋分けしてあげましょう。
3 継続していく力
大切なのは片付けした部屋を維持していくことです。
「そんなことは当たり前」と皆さんわかっていると思います。でもこれが1番難しいんです。
大人でもとても難しいことです。ましては子供にとってはとても難しいと思います。
ではどうやって子供に継続させ続けていったら良いのでしょうか?
毎日掃除させる?
毎日注意する?叱る?・・・
正直答えはないと思います。
参考になるかわかりませんが私の経験をお話したいと思います。
私は職場で1つの担当部署の部屋を持っています。しかしその部屋は他の従業員も使うため日々汚れていました。最初は注意したりしたのですが色々な従業員が使うので、思わず出しっぱなしにしてしまったり、片付ける場所を間違えてしまったりの繰り返しでした。ある時私は注意するのをやめ、ただひたすら掃除し続けました。出しっぱなしのものは直ぐしまい、間違ってしまってあるものは元の場所に戻して。ふてくされた素振りは見せずに自分の仕事として。すると徐々にその部屋を皆が綺麗に使い始めてくれるようになりました。今でも出しっぱなしなどはありますが以前と比べて明らかに減ってきました。私がその部屋を綺麗にすることで周りの人の意識が少しずつ変わってきたのかなと思いました。
しかしどんなに口を酸っぱくして注意するよりも行動で見せることが大切なのかもしれません。これは私のほんの1例です。しかも相手は大人です。子供相手に上手くいくとは思いません。
「片付けをさせる」の姿勢ではなく「一緒に片付けをする」の方が長く継続していけると思います。
もちろんそんな綺麗事ばかりでことは進んでいきません、叱ってしまうことも多々あると思います。
それでも良いと思います。
でも我慢出来る時は一緒に片付けをしてあげると良いと思います。
整理整頓のメリット
話がだいぶそれましたが整理整頓にはこれらの多くのメリットがあります。
まずは決断力。自分で決断すること、そしてそれを実行に移すことの大切さを知ることができます。
これは子供が大人になっていくにつれて必要な力です。
小さな決断を重ねていくことで何が大切か、自分のことは自分で決める力を身につけていくことが出来るようになっていきます。
そして使いやすいような部屋にしていくことでどのような環境にすれば過ごしやすくなるのか、行動がしやすくなるのか、効率が良くなるのかという力が身に付きます。
整理整頓という1例で話をしましたが環境づくりは人間関係においても応用出来ると思います。
相手は物ではないので必ずしも上手くはいきませんが、色々な環境に対して自分はどうしたらいいのかを考える力を身につけていくことが出来ると思います。
そして継続していく力、これに関しては言うことはありませんね。「継続は力なり」です。
整理整頓にはメリットがたくさんありました。
子供だけでなく大人にも学ぶべきことがたくさんあるとも思います。
これらの力を子供が身につけていくのに必要なことは、実は親の忍耐力と行動力なのかもしれませんね(汗)